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エントロピー0で物体はどうなるか

物理には大きくわけて物性系と素粒子系の2つの分野があります。大まかにいうと、物性系はアボガドロ数個の多数の粒子からなる系を、素粒子系は物質を構成する粒子(素粒子)を研究します。そして、それぞれが実験系と理論系にわかれています。東工大の物理学科には物性実験の研究室がたくさんあります。物性実験系の研究とはどのようなものでしょうか。今回は、極低温での物性を研究している西田研究室を紹介します。

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LB膜による電子素子の実現

本学の電子物理工学科では、半導体・磁性体・超電導デバイスなど無機材料を扱う研究が多い。しかし、このたびうかがった岩本研究室では、有機材料、とりわけラングミュア・ブロジェット膜という有機単分子膜を用い、無機材料と同等またはそれ以上の機能を持った電子素子を実現するために研究が行われている。これは、有機物自体をあまり扱わない電気系としては異色であるが、たいへん興味深い研究である。今回は、電子物理工学科助教授の岩本光正先生に有機単分子膜を用いた電子素子の研究や、先生の研究に向かわれる姿勢などについてお話をうかがった。

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きれいな景色のつくり方

人間は調和感覚・美的感覚をもった生物である。広々とした田園風景の中、防風林を北に構えた家家・・・こんな景色を見たときに「美」を感じる人は決して少なくないであろう。しかし、この景色は人が意識的に創り出したものではなく、快適な生活を得るために無意識のうちに創られたものなのである。このような伝統的景観や自然の景観を研究し、それを守り、機能美をそなえた美しい景観を自覚的に創り出すこと、それが景観工学の目標なのである。景観工学の研究には理論の研究と景観のデザインを行う実践の2つがある。今回取材させて頂いた中村良夫先生は理論と実践の両方を行い、バランスよく景観工学の研究を行なっている。

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熱工学を実用に結びつける

みなさんは、「熱」と聞いて何を思いつくだろうか。沸騰した湯などのごく日常的な物事が頭に浮ぶだろう。事実、熱に関する問題は、私たちの生活に密着しているものが多い。なぜなら、この世界のあらゆる現象には熱の収支が必ずといってよいほど伴うからだ。例えば、一見熱とは無関係に見えるコンピュータの世界ですら、熱はとても重要な問題である。スーパーコンピュータのチップの単位面積当たりの発熱量は、原発のそれに匹敵する。従って、発生する熱を効率よく放熱することは不可避な問題である。このように熱工学にはとても身近な問題が多いが、個々の問題に注目すると、まだ解明されていないものが多くある(1993年10月当時)。今回は、「熱」の種々の課題を研究なさっている黒崎晏夫教授にお話をうかがった。

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分子と光との相互作用

光化学は原子や分子と光との相互作用を研究する学問である。原子や分子の構造の解明には、19世紀から20世紀にかけて確立した量子力学とともに光化学も大きな役割を果たしてきた。では、光と原子や分子が相互作用をするとどのようなことが起こるのだろうか。今回、光化学研究をしている一村研究室を訪ね、お話をうかがうことにした。

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現業実習――次世代型燃料電池の研究

東工大では、多くの学科で「現業実習」を授業科目として実施していますが、学部生への知名度はそれほど高くありません。夏休みなど長期休暇を利用し、企業の研究所など学外で行われるこの授業、一体何をするのでしょうか。実習にいくまでは、なかなか知ることができないのが実情です。LANDFALL編集部内でも「現業実習についてもっと知りたい!」という意見が多く、今回の特別企画を実現するにいたりました。そこで、去年(1992年)現業実習を受けた化学工学科4年の先輩に体験談を披露していただきましょう。現業実習を受けた動機、数週間にわたる実習内容など、これから授業を希望する人の参考になることも数多いと思います。